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【Jリーグ観戦記】『浦和レッズ vs 徳島ヴォルティス』(’14 第27節)

 10月5日の日曜日。この日は朝からずっと雨。

 西からは台風も近づき、風が強めの荒れたお天気でした。

 この日、JリーグJ1の第27節が各地で行なわれています。

 浦和レッズは、デーゲームでホーム・埼玉スタジアム2002にて徳島ヴォルティスと対戦。

 前節、浦和はアウェイでセレッソ大阪に痛い黒星を喫し、連勝がストップしました。

 久しぶりのホームでの試合で勝利を収めて、立て直しを図りたいところ。

 相手の徳島ヴォルティスは最下位に沈んでいるチーム。

 わずかに残っているJ1残留の望みをつなごうと、必死に向かってくるでしょう。油断は禁物です。

 浦和のスタメンは以下の通り。

 GK:西川 
 DF:森脇 那須 槙野 
 MF:平川 鈴木 阿部 宇賀神 李 柏木   
 FW:興梠

 試合開始。浦和のシステムは、いつもの3−6−1。

 3バックは右から、森脇君、那須君、槙野君。ボランチは啓太と阿部君のコンビ。

 WBは右に平川君、左に宇賀神君。2シャドーに柏木君と李君。1トップに興梠君。

 降り続く大雨の影響で、ピッチの上にところどころ水たまりができる最悪のコンディションでのゲーム。

 大きく蹴ったボールがバウンドせず、そのまま止まってしまうこともしばしば。

 両チームの選手は、予測できないボールの動きと、滑りやすい足元に悩まされながらのプレーとなりました。

 そんな状況下でも、浦和はボールを支配して試合の主導権を握ります。

 簡単にボールを失わず、ドリブルに短いパスを織り交ぜて相手ゴールに迫ります。

 徳島の最終ラインは3人。中央をしっかり固め、ブロックを築きます。

 攻撃は、1トップの高崎選手をポスト役に、カウンターからの速攻狙いですが、足元にボールが収まりません。

 攻撃らしい攻撃はほとんどできないまま、自陣に張り付き状態になります。

 29分の浦和、平川君の浮き球のセンターリングに裏に抜け出した興梠君が頭で合わせます。

 コースを狙ったヘディングシュートは枠をとらえましたが、相手ゴールキーパーが間一髪で弾き出し、惜しくもゴールならず。

 攻めに攻めながら、得点を奪えない浦和。徳島に一瞬のスキを突かれます。

 33分の徳島、高崎選手が頭で落としたボールを佐々木選手が拾ってスルーパス。

 反応した衛藤選手がディフェンスの間に割って入って裏に抜け、スライディングしながら右足ダイレクトでシュートを放ちます。

 ボールはピッチを滑るように転がり、ゴール右隅に吸い込まれました。0−1、徳島が先制します。

 リードを許した浦和は、前への圧力を強めて力づくでゴールをこじあけようとします。

 その姿勢が実ったのは、前半終了間際でした。

 41分の浦和、森脇君が徳島陣ほぼ中央でファールをもらい、フリーキックのチャンスを得ます。

 キッカーは柏木君。

 狙いすました左足からの低い弾道のボールが、徳島の壁のギリギリ上を越えていきます。

 カーブしながら落ちたボールは左ポストを直撃し、内側に弾かれそのままゴールの中に飛び込みました。

 1−1、浦和がすぐに同点に追いつきます。

 柏木君はこの悪条件の中でも、イメージ通りのフリーキックを蹴れるのですから、本当に恐れいります。

 前半はそのまま1−1、同点で折り返します。

 前半のシュート数は浦和が8本に対し、徳島が1本。

 この数字が物語るように、内容では浦和が圧倒した45分間でした。

 ただ、スコアは1対1のイーブンです。

 徳島は、雨をうまく味方につけてワンチャンスをものにしましたね。想定通りの前半だったのかもしれません。

 浦和は、圧倒的に押し込みながらも最後の最後で決めきれずにチャンスを逃した場面が多かったです。

 浦和が獲得したコーナーキックの数は、じつに11本。いかに相手を押し込んでいたかを物語る数字です。

 ピッチコンディションの影響で、いつものテンポのいいパスワークがまったく通用しません。

 そのなかで、いかに点を取って勝ち切るのか。

 浦和の選手たちは、難しい課題を突きつけられましたね。

 ここは何としても自分たちの手で突破口を開いて、得点を重ねてほしいです。

 後半開始。

 陣地が入れ替わっても、浦和が主導権を握る展開は変わりません。

 試合が動いたのは、後半15分過ぎでした。

 63分の浦和、徳島陣内のやや遠い位置でフリーキックを獲得します。

 キッカーの柏木君が左足から放たれたボールは、ゴール前の李君へ。

 李君、相手ディフェンダーを背負いながら、右肩トラップで相手ディフェンス裏に落とします。

 このボールに反応したのは、ディフェンダーの那須君でした。

 右サイドから裏のスペースにスルッと入り込んだ那須君、ボールの落ち際を右足ダイレクトで叩きます。

 狙いすましたボールはゴールの天井に突き刺さりました。2−1、浦和が逆転に成功します。

 浦和らしい、素晴らしい連携からの得点でした。

 李君はボールを受けたとき、おそらく那須君の姿は確認できていなかったと思います。

 それでも、「誰かが走りこんでくれる」と信じて、裏のスペースに落としたのでしょう。

 そのあたりのセンスと技術の高さは、本当に素晴らしいです。

 那須君も、よくあの場面で裏のスペースに走りこんでいましたね。

 フォワード並のゴールへの嗅覚です。見事でした。

 本当にここぞという大事な場面で決めてくれますね。頼りになる選手です。

 リードを奪った浦和は、選手交代のカードを2枚同時に切ります。

 64分、平川忠亮選手に代わって梅崎司選手。鈴木啓太選手に代わって青木拓矢選手。

 梅崎君はそのまま右WBへ、青木君はボランチへ。

 フレッシュな選手を中盤に補強して勢いを増した浦和は、徳島を一方的に押し込み、追加点を狙います。

 しかし、徳島の体を張った守備もあって得点には至らず、時間だけが過ぎていきます。

 残り時間が少なくなると、浦和はボールキープに軸足を移し、そのまま試合を閉めにいきます。

 アディショナルタイムは3分。

 最後の交代カードも使い、時間を稼ぎながら難なく逃げ切ります。

 そのまま試合終了。2−1で浦和の勝利に終わりました。

 ☆    ★    ☆    ★    ☆    ★    ☆

 大雨の中の白熱した一戦は、ホームの浦和が首位の意地でなんとか競り勝ちました。

 浦和にとっては、自分たちの得意とするパスサッカーを封じられたなかの厳しい戦いでした。

 細かいパス回しや大きなサイドチェンジのパスといった武器をすべて取り上げられ、取っ組み合いの決闘となったこの試合。

 勝負を決めたのは、「セットプレー」という浦和に唯一残された武器でした。

 柏木君の精度のいいプレスキックは、この最悪のピッチコンディションでも健在でした。

 彼の左足が浦和を窮地から救い出してくれました。

 得点シーンだけでなく、90分間走り続け、ボールをキープして攻撃の起点として獅子奮迅(ししふんじん)の活躍でした。

 一流の選手は、どんな環境でも、与えられた仕事をきっちりこなす。

 柏木君は、それを身をもって示してくれましたね。

 柏木君に限らず、浦和の選手たちはこの悪天候の中、自分の力のすべてを出し切ってくれました。

 ピッチコンディションや天候などの条件が厳しくなるほど、力の差が表れるといいます。

 この試合は、浦和の選手たちの技術やメンタルの高さが際立たせてくれました。

 優勝に値するチームに、また一歩近づきましたね。

 相手チームに加え“雨”という難敵も、見事にはねのけて手にした勝利。

 負けた直後の試合ということも含めて、その価値は計り知れないものがあります。

 シーズン終了後には、「この試合がターニングポイントだった」と振り返るかもしれません。

 それくらい重要な一戦でした。

 選手の皆さん、大雨の中、スタジアムまで足を運んだサボの皆さん、本当にお疲れ様でした。

 次節は、アウェイでベガルタ仙台との戦いです。

 またしても、残留争いをしているチームとの対戦ですね。

 相手も必死ですから、難しい戦いになります。

 死にものぐるいで向かってくる相手に、こちらも気持ちで負けないこと。

 チーム、サボが一丸となり、勝ち点「3」を持ち帰りましょう!
 
 頑張れ!浦和レッズ!!

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鉄鋼関係のエンジニアです。

浦和で生まれ、浦和で育った、浦和レッズ・サポ。

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